◆ はじめに ◆
 死滅回遊(無効分散)魚採集をするために磯を訪れると、それらの魚以外にもたくさんの生き物たちと出会ことができます。貝、カニ、ヤドカリ、海藻、ウミウシ、アメフラシ、フナムシ、etc,etc・・・。
 それらの中でも特に好きなケヤリムシとイソギンチャクの水槽を作ろうと思い立ちました。 それに少し他のサンゴも加え小さな無脊椎水槽ができるかもしれません。 


全体図 2001.3.11 相変わらず下手

水槽・・・60x45x45 
濾過・・・O/F 濾材はサンゴ砂
PH・・・2箇所
灯り・・・ブルーと白の20w蛍光灯3本
LR・・・ほんの気持ちだけ
殺菌灯・・20W
その他・・デニボール



 なんと言っても原点は神奈川の磯で見かけたケヤリやイソギンチャクですから、それらを紹介します。
ケヤリ

ラセンケヤリ

<ケヤリ>
 磯でよく見られるのは、鰓管(さいかん) がこげ茶色の一般的なものです。潮がひいた時刻にも海面に出ないような深さの場所 (潮下帯) で、比較的岸に近い所にも見られます。水中で広げた鰓管の直径は大きいもので10cm位でしょうか。色々あります。
 鰓管に影を落としたり触れたりすると、素早く鰓管を管の中に隠します。この管を棲管(せいかん) といい、膠のような少しごわごわした感じがします。この棲管は半分ほどが岩の中にあってしっかり固定されています。 引っ張っても抜けません。この管の中にはケヤリの本体が入ってます。ゴカイのの仲間で、毛の抜けた毛虫のような感じの生き物です。
 一般的なケヤリのほかに、神奈川の磯では下の画像のような白い鰓管のケヤリ も一度だけ見ることができました。 (ラセンケヤリ?) これは砂地に棲管を立てていました。

(右側が生まれた子イソ)

<ウメボシイソギンチャク>
 秋頃から特に目立ってくる鮮やかな赤い小さなイソギンチャクです。 体幹のほうがやや暗い赤で触手環の方は鮮やかな赤になります。潮間帯(ちょうかんたい) や満潮帯より上(潮上帯)にも平気で姿をあらわします。 体に潮水を溜めて日差しを避けた岩陰で数十個がかたまってじっとしています。
 体環の高さ、触手環の直径共に3cmくらいでしょうか。口から超ミニの子イソギンチャク を産みます。

[準備中]
<ヨロイイソギンチャク>
 これもよく見掛けるイソギンチャクですが、 私の行く磯ではウメボシよりは数は少ない感じがします。潮下帯より低い位置に多いようですが、 干上がった岩の隙間や窪みにいることもあります。水中では薄茶色の触手を大きく伸ばし、 ウメボシよりは大きく感じます。触手環は5cm以上でしょう。空中に出ている場合もありますが、この時には触手を縮め、 砂や小石を表面にびっしり着けて体を防御しています。 いずれの場合も相当な力で岩の隙間や割れ目にくっついています。

[準備中]
<タテジマイソギンチャク>
 これは数が少なく、私の行く磯では一度か二度しか見たことがありません。体幹部の茶色の部分に黄色っぽいタテジマが入って、中々奇麗なイソギンチャクです。ウメボシと同じ程度の大きさでしょうか。

[準備中]
<ミドリイソギンチャク>
 これは去年一度だけ見たことがあります。 秋にタイドプールにいるのを発見しました。 タイドプールの水面から30cm位下のところでややくすんだ白色の触手を伸ばしていました。見られた固体は大分大きくて、 触手環の直径は10cm位だったしょうか。触手を網の先で突つくと体幹の中へ引き入れて丸い球体になりましたが、 その表面には鮮やかな緑色(萌黄色)のイボイボが沢山付いており名前の由来を確認できました。 一見砂地に立っているように見えましたが、根元は確認できませんでした。下の岩に付いていたのかもしれません。
サンゴイソギンチャク <サンゴイソギンチャク>
 これはAの磯で昨年の秋に一度だけ見ることができました。潮の引いた磯の水面下30cm位のところに他の種類のイソギンチャクと隣り合っていました。大分大きなもので触手環の直径は15cmくらいだったでしょうか。薄い緑色の触手は元から中間部分にかけて段々ん太くなりますが先端はすっと細くなります。印象的にはボーリングのピンのような感じでした。また、細くなった先端部は薄いピンク色をしていて奇麗なものでした。これらがユラユラと潮にゆれる姿はなかなか妖しい雰囲気もします。網の先端で触れると一斉に触手を引っ込めますが、体幹は見えず全体は岩の隙間にぴたっと嵌まっているようでした。何度かこの磯にはきてますがこのイソギンチャクを見たのは初めてでした。miuraさんの話によるとこのサンゴイソギンチャクがお花畑のようになっているところがMにはあるそうです。
そのすぐ脇にも同じ大きさの別種のイソギンチャクがいましたが、これは触手の先端まで同じ太さで、ちょうどスパゲゲティを揺らしているような感じでした。もう少しよく見ればよかったのですが、先に触れてしまいましたので触手を引っ込めたまま最後まで伸ばしてくれませんでした。 
(画像はこの話とは別の固体です)