化濾過と還元濾過については以前書きました。
 酸化濾過については、その方法の違いと能力の違いはあれ、魚を飼育している水槽全てに 何らかのものが取り付けられています。 例えばそれは、上置き型、底面型、引掛け型、外部据置形、 O/Fと組合わせた濾過槽型などです。 では、還元濾過についてはどうでしょうか。市販されているもの(器具)としては、 殆ど思いつかないのではないでしょうか。器具が売られていないということは、当然、 それらが一般的なものとして広がることは考えられません。基本的には酸化濾過により蓄積された硝酸塩は、 水替えで対応する方法が主流なのです。
 では、還元濾過に対応した器具が全く無いかと言うと、そうでもありません。  

 左の画像を見てください。 これが市販されている還元濾過を行う器具の一つです。 見た目はただの黒い箱です。  しかして実態もただの箱です(^^;  どのような構造でどのように使用するのかですが、構造は基本的にただの箱に入水用のパイプ (側面)と排水用のパイプ(上面)を付けた物です。 使用方法は海水魚の飼育水槽から飼育水を左(側面)パイプから入水し、 あふれ出る水を上面パイプから水槽に戻してあげます。 この箱は内部で還元濾過バクテリアを繁殖・ 安定化させようとしています。 そのために、この箱の中には還元バクテリアの餌兼住処として、デ○ボ○ルが入れられています。  海水が下(実際は側面)から入り、上面にあふれ出るため、箱の中はより酸素の供給の少ない状態になります。  また箱は黒く太陽光が入らないため太陽光から酸素を発生する藻類の影響を防ぐことができます。さらに、 箱に出入りする水量を抑え(5〜6L/分程度)て設置します。 このような状態は前項で書いた還元濾過バクテリアの発生条件と 合うことが お解りいただけると思います。 これらの総合作用により箱の中には還元濾過バクテリアが発生・安住し、 還元濾過を行ってくれるわけです 還元濾過器具として現在入手できるのはこれくらいではないでしょうか (私はこれ以外は知りません)
 私が持っているものは、220x160x100、デ○ボ○ル24個入り、対応水量150L、入出水流は5L/分 ということになっています。 この還元濾過ボックスの効力はどうなんでしょうか。実は私はまだ設置していないので何とも言えないのです。m(__)m
構造的に自作しやすいので、手作りひんを設置している方は沢山いるようです。 そんれらの人たちの使用感はおおむね良好も   ようです。 手作りするには箱を組む人と塩ビ管を使って作る人といるようです。 近々、設置してみての効果をまたリポートしたいと思   います。

幾つかの注意・補足
●水量の調整がポイントです。多すぎるとバクテリアが発生しませんし、少ないと、万が一停止したりすると硫化水素が発生して 魚に致命傷を与えます。自作しようとする方注意!    
●これらの組みあわせで貧酸素状態になるか疑問視している人もいます