2023年 15回目 海行 (20231114)

  11月になっても採集です。 もう潮は引きません。 寒いので、天気予報と睨めっこで少しでも風の弱い、晴れの日を選んで海に出ました。 いつもの潮溜りは 殆ど海面の下で魚を見ることはできません。 覗けた幾つかの潮溜りにも魚は殆どいません。 辛うじて見られたのは オヤビッチャ、ギンユゴイ、シマスズメ、 イソスズメダイ、各種ハゼの子、深場のチョウハン 程度でした。 普段潮の引いている時なら難なく移動もできますが、今日くらい引いていると歩いて移動するのも困難に なり、波打ち際のギリギリを歩きました。 いずれ魚は見つからずでしたが、日差しは暖かで磯に居ること自体は何の問題もありませんでした。 今年最後の採集と決めていたので正面の 磯から反対側にも回り、心残りをしないようにしましたが、結局、唯一見つけた初見のベラの幼魚が採集できずに、かえって心残りができてしまいました。
 今年の採集は8月30日に象徴されるように、30年も採集していても予想できないような新たな魚と出会えることに驚きました。 知らない採集場面がまだまだあるのだと 思いました。 という事は来年も初めての場面に出会えるかもしれないという事でしょう。 来年も採集続けましょうかね〜、体力がもてば・・。 という事で半年間の休憩に入りた いと思います。  
 画像は、秋の象徴ススキ。 満開のイソギウ。 晴れてよく見えていた伊豆半島と伊豆大島です。 2023年分の採集魚アルバムは暫時更新していきます。 ではでは。  

ススキ イソギク sima


2023年 14回目 海行 (20231027)

  10月下旬の採集です。 潮溜りからは殆どの採集魚が姿を消していました。 どの潮溜りにも残っているのはオヤビッチャ、 シマスズメダイ、 イソスズメダイ、ギンユゴイ 程度でした。 オヤビッチャが極小から大迄見えるので、まだ来ているとも思えますが、どうなんでしょうか。 私には他の採集魚は見つかりませ んでした。 結局、採集して持ち帰った魚は、下図の 不明ハゼ と ボラ(小ボラ?) だけです。 不明ハゼは例によって海藻を適当に掬ったら網に 入ってもので、  クモハゼ のような気もしますが分かりません。 ただの ドロメ かもしれません。 右の画像は家で成っている 柿です。 駐車場のおじさんと、磯で逢えたらと用意してetoに渡せたものです。 これでも半分取り入れたのですが、まだまだ残っています。 食べきるのは無理です。
 次回の大潮は11月。 もう潮は余り引きません。 気温も下がる一方。 大潮よりも中潮や若潮の方が引いたりしますが上旬は所用があり、行くとしたら11日の土曜日かなと自分 では思います。 風と雨が心配です。 新たな魚はどうでしょうか?  PS.長年採集に連れ添ってくれたコンデジが☆になりました。 潮風や汗や雨に耐えてくれたので感謝です。

不明ハゼ 柿


2023年 13回目 海行 (20231012)

  10月の初採集です。 イメージとしては10月はシーズンの最終月で、まだまだ採集はできると思っていたのですが、今日の潮溜りには魚が居ません。  オヤビッチャ、 イソスズメダイ、 クロサギ(?) 程度。  前回に比べ種類も数も減っていました。 急速な気温低下に連れ、早やシーズンも 終了準備でしょうか。 波打ち際を歩いてる途中で、底に沈んでいる昆布のような若芽のような海藻の塊を掬ってみると下の画像の魚が網に入りました。 15cmオーバーのベラの成魚とは すぐに分かりましたが、名前が分かりませんでしたので、写真を撮ってからリリースしました。 背鰭の前側2本が一段長く伸びているのが特徴です。 帰ってから調べたところ、その特徴 から オハグロベラ(雄) と分かりました。 オハグロベラは初めての採集と思います。 できれば幼魚を採りたかった・・。 さて採集シーズンも 終わりのようですが、あと一回は出掛けたいなと思っています。

オハグロベラ 成魚 オハグロベラ 成魚


2023年 12回目 海行 (20230929)

  27日に続き29日も海に出て来ました。 やはり西側の潮溜りには魚が少なく、目ぼしい魚はいませんでした。 引き返しながら外洋から続く入り江を ゆっくり見てみましたが、ここ二も魚は見当たりませんでした。 それでも未練がましく、波打ち際を二度三度と行ったり来たりしていると、小さな小さな  ナンヨウツバメウオ  が体を横にして波間に漂っているのに気が付きました。 迷ったのですが、ナンヨウツバメウオ大好き人間ですから、 一匹だけここに置いておくのもかわいそうと思い、連れ帰りました。 下の画像は、2か月前に連れ帰っていた先輩魚とのツーショットです。 ナンヨウツバメウオは 成長が大変早く、先輩魚は背鰭の突端から尻ビレの突端の間が18pを超えています。 体の模様も小さい内は枯葉模様ですが、今では白色の混じって縞日に近い模様に変わっています。  またナンヨウツバメウオはとても人に慣れやすく指先で餌をつまんでみせると、直接食べたりします。 飼育していて楽しい魚です。 機会があれば是非飼育してほしい魚です。  なお、今回連れてきた魚は奥に写っている固体ですが、3〜4cm程度です。
 下の真ん中の魚は ホウライヒメジ です。 私的には初採集の魚です。 この魚、実は当日どういう潮溜りでどういう風に採集したか を全く記憶していません。 普段はそんなことないのですが、この魚に関しては覚えていません。 多分、どこかの潮溜りで、ベラの幼魚と思って採集したのだと思います。 割合採集も 難しい魚と聞いていたのですが採集できていました。 この魚の特徴は下顎から二本の鬚が伸びている事です。 飼育は難しい魚です。   

nanyoutubame hikaku houraihimeji houraihimeji-up

 下の画像はその後に採集した大きな チョウハン です。 潮溜りの採集では比較的大きなサイズのものです。 色彩が非常に奇麗です。
 10月に入り採集も大詰め間近です。 大潮でも潮が引かなくなりますが、覗ける潮溜りを選んでもう少し採集をしていきたいと思います。
ookina cyouhan


2023年 11回目 海行 (20230927)

  9月末の海行は27日でした。 覗き始めた潮溜りには魚が少なくなっていました。 大量のオヤビッチャと若干のシマスズメダイ、イソスズメダイが目立つだけです。  チョウ類も姿が見えず、大きく育ったフウライが何時もの潮溜りに何時もの様に一匹のみ居ただけでした。 正面に戻ってからも魚は少なく、最近は体力が続かなくなったため、  余りいかなかったM港側に行ってみました。 手前の半畳ほどの中二階のような潮溜りに10数年ぶりにフウライが入っているのを見つけました。 大昔にはこの潮溜りにもチョウ類が  よく入っていましたが、最近は見られず、今年暫くぶりに見ることができました。 フウライは見るだけにして先に進みましたが、やはり目ぼしい魚は見つかりませんでした。
 仕方なく戻って来て、もう一度フウライを眺めていたら、足元の水面を白黒の、水に溺れる昆虫のように動いているものが居ました。 よく見ると魚でした。 少し苦労して掬ってみた のが、下の左の画像の魚です。 以前、etoさんが採集したのを見せてもらった記憶があります。 確認したところ ハクテンハタ と分かりました。  個人的には初採集の魚です。 クネクネと体を揺らしながら泳ぐ 姿はなかなか可愛い魚です。  
 その後、 ソウシハギ の10cm程に育ったものをみつけましたが、大きくなりすげていて育てるのは困難なようでした。  


hakutenhata> sousihagi>
シーズン終盤になってきました。 次回はまた二日後にします。


2023年 10回目 海行 (20230914)

  9月12日に続いて14日も磯に出て来ました。 採集のシーズンは真っ最中ですし、間一日空ければ体力は何とかなります。 今回は二日前に採集できなかった魚も 気になっていました。 例年ならば魚が良く入っている潮溜りには何故か魚の姿が余り見られません。 今回も奥の二つの潮溜りには オヤビッチャとシマスズ メダイ が多数みられるだけでした。 ホテル前の入り江に戻る途中で、大き目の ナミチョウ  が見られ、更に別の外洋概要に繋がった 水路には トゲチョウ、フウライ、シマハギ が見られました。
 ホテル前の入り江に戻ると、流れ藻はやはりありませんでした。 それに着く魚も当然見られませんでした。 代わりに多く見られたのは、前回と同じく  イカ でした。 イカは海中で、少しくの字に体を曲げて漂っています。 体の両側に焦げ茶色の筋を現し、枯れた水草が漂っている様子を呈していました。  下の左の画像がそれです。 画像の左側にいるのがイカで、右にあるのがその擬態のモデルであろうと思われる水草です。 よく似せていますね。 イカの名前ですが、 調べたところ アオリイカ なのではないかと思われます。 イカは網で掬おうとすると、一瞬で体を透明にしてジェット推進で素早く泳いで逃げて 行ってしまいます。 下の真ん中の画像では網で掬えてますが、これは画像をよく見ると分かる様に餌(小さなハゼ類)を捕らえて食事中であったためです。 イカはハゼを足でシッカリ捕え て頭からガリガリ齧っていたようです。 イカは子供とは言えそれなりに大きくなっています。 右の画像で分かるように10cmは越えています。 イカは数が多いですが、飼育等は不可なの でリリースしてきました。  
イカ擬態 いか 捕食 いか

 海の表面に漂っているものを中心に見ながら歩いていましたがと、海底の砂の上に白っぽい半透明の千切れた海藻の塊様なものがあるのに気が付きました。 何気なく見ていると、 その海藻の切れ端は動いているように感じます。 網で掬ってみると、それは海草ではなく魚でした。 その画像が下の左と真中です。 箱型の体で、目の上から2本の角、尻ビレ の基からも二本の角が出ています。 体表には白と青の斑点が出ています。 見た瞬間は コンゴウフグ の幼魚と思いましたが、連れ帰ってから 確認すると、コンゴウフグは幼魚の時から尾鰭が長いとありましたので、恐らくこれは ウミスズメ の幼魚だと思われます。  シマウミスズメ という似た種類もありますが、青色の出方が違うようなので、シマウミスズメではないと思います。 多分これは  初採集の魚です。 大きさは4cm程あり、幼魚と言うには少し大きいかもしれません。 フグの仲間なので、(粘液)毒が気になりましたが連れ 帰る間には悪影響はありませんでした。 右端は途中で網にいれた ナミチョウとトゲ です。

チョウハン大 ウミスズメ チョウ

 その後に前回採集できなかった2種類の魚の1つを見失った潮溜りを見てみました。 残念ながらその魚の姿は発見できませんでした。 その魚はオヤビッチャの群れの中に一匹だけ いました。 横縞があるのはオヤビッチャと同じですが、オヤビッチャの様に頭がグレーに染まっていないで、黒の横縞がそこまであって、全身が赤胴色一色の魚でした。 オヤビッチャの 体高は高く幅広ですが、この魚は体高が余りありません。 イメージとしては熱帯魚のクラウンローチの様な感じでした。 また次回に覗いて探してみたいと思います。
 その後、正面に向かいながら、珍しい所に大き目の、人間ズレしたトゲチョウがいるなとか、相変わらず セダカスズメダイ は元気に同じ所に いるな等と思いながら順次潮溜りを見て、正面の磯手前の入り江の裏側まで来ました。 ここには大きな岩があり、その岩元と奥の端には、正面脇の水路から伸びたどん詰まりの潮溜り もどきががあります。 前回採集した小さな淡い黄色で、くすんだ黒色が出ているトリクティス期の面影を残したチョウチョウウオはここで採集したものです。 採集しそこなったもう一種は ここに小さな空間にいたのですが、今日は見当たりませんでした。  外海から続く水路の一番奥なので外海に戻ったのかと思い、残念ながら諦めざるを得ませんでした。 その後、正面の磯と更に奥の水路を見て回りましたが、採集したいと思う魚は見つか りませんでした。 魚の持ち帰りボックスの水を入れ替え、そろそろ帰ろうかと思いましたが、後ろ髪を引かれて最後に奥の水路端を確認しようと大岩の裏へ向かいました。  外洋側から水路に続く波打ち際をジャブジャブと歩き始めたところ、水路が始まる足元の岩影にその魚がサッと逃げ込むのが見えました。 こんなラッキーあるのかと、手網3本と磯靴で外洋側へ 逃げ出さないように魚の隠れた石の周りを囲み、5分程で採集できました。 それが2枚目以降の画像です。 魚は皆さんご存じの ネズスズメダイ です。 自分としては、記録によると ネズスズメダイを前回採集したのが 2010年9月となっていましたので、13年ぶりの採集となります。 また当所で採集を始めて2度目の 採集となります。 それ位、私にとってネズスズメダイは超レア物と言えるのです。 ネズスズメダイの特徴は全体が奇麗なブルーであることと中でも最も輝く蛍光ブルーのラインが尾鰭の 付け根から頭に向かい、更にそれが尾鰭に帰っていくように描かれている事です。 画像ではその輝きが出ていません。 実物には敵いません。 最後の画像は先日採集した イチモンスズメダイとのツーショットになります。 両魚とも目力が凄いですね。 なおイチモンスズメダイの前回採集は2017年ですから、これは 6年ぶりの採集になっています。

ヤズスズメダイ 採集場所 ヤズスズメダイ ヤズスズメダイ
ウミスズメ ヤズ イチモン

 死滅回遊魚の採集は毎回毎回新しい発見や楽しいことがあって堪りませんね。 シーズンが深まって来てますので、出来れば一回の大潮で2回海行が出来れば良いなと思っています。


2023年 9回目 海行 (20230912)

  先週末にも台風が通り過ぎたので、また流れ藻が来ているかと思い磯に出て来ました。 結果から言うと、入り江には流れ藻は全く来てなく、それに着く魚もほとんど 見られずでした。 辛うじて イスズミとアミメハギ がほんの少し見られただけでした。 その代わりに。、意外と多かったのは  イカの子供 で、相当の数が見られました。 大きさも足の先まで10cm超のものでした。 立ち泳ぎをしながら見事に枯葉に擬態してました。  種類は詳しくないので話ありません。 見た目に2種類くらいいたような気がしています。
 その後、いつもの潮溜りを見て歩きましたが、、魚が少ない気がしました。  魚の好む潮溜りが代わってしまったのかもしれません。 それでも、大き目の チョウハンと逆に小さなトゲチョウらしきチョウチョウウオ を採集できました。 小さなトゲ似のチョウチョウウオはくすんだ黒色があって、これから変わるかもしれません。

 最後に、潮溜りを覗きなが、気になる2種類の魚を取り逃がしてしまいました。 名前の分かっているものと不明のもの1種ずつです。  次回の海行時に探してみますが、その時まで潮溜りに残っていてくれるかは分かりません。 それを次回の楽しみにしたいと思います。 はたして取り逃がした魚は何でしょうか・・・
イカ擬態 トリクティス トゲ? チョウハン大


2023年 8回目 海行 (20230901)

  前回の流れ藻採集が余りにインパクトがあったため、二日後の今日も磯を見に行ってきました。 流れ藻は大分減っていましたが、それでも海中をよく見ると マツダイ の少し大きなサイズのものや ソウシハギ、アミモンガラ がまだ沢山いました。  何匹か採集しましたが、最後には全てリリースしてきました。 潮溜りにはあまり魚は戻っておらず、ナミ、フウライ チョウハン > が見られた程度でした。
 磯で出会ったetoさんに教えてもらった セダカスズメダイ> は潮溜りですぐに見つかったのですが、警戒心が余りに強く、岩の割れ目に逃げ込む状況で採集はできませんでした。

 今回色々な幼魚を採集したので、その名前を調べるために、ネットを探して、「カリブ先生のおさかな赤ちゃん珍図鑑」 という本を購入し ました。 魚のを中心に50数種の幼魚と成魚が対比されて紹介されてます。 魚幼魚の図鑑本は少ないので、とても面白い図鑑です。 また筆者の カリブ先生 こと 鈴木香里武(スズキカリブ) 氏HPも岸壁採集を中心に魚採集関係の幅広い内容で大変面白いHPです。  一度見ると面白いと思いますよ。
生簀 赤ちゃん事典


2023年 7回目 (20230830)

 台風10号が遙か東北沖を過ぎ去るを待って、30日に磯に出て来ました。 イシダイやチョウチョウウオなど、大きくなったり、複数いるものなどを最初にリリース するため、一番遠い潮溜りに向かいました。 リリース後に戻りながら潮溜りを覗き始めました。 潮溜りは靄の様な汚れが若干ありましたが、さほど問題になる状況ではありませんでした。  ただ潮溜りに張っている魚が少ない。 殆どいない。 台風の影響で風が強かったという話だったので、魚は散ってしまったようでした。 網を伸ばすことも無く、駐車場下の磯まで戻って 波打ち際を見ると、流れ藻やビニール袋などのゴミが沢山流れてきていました。 今までは流れ藻に着く魚の採集は殆どしていませんでしたが、流れ藻を見ると小さな魚  マツダイ が非常に沢山着いていることに気が付きました。 マツダイはレアな魚とは言えませんが、そんなに多数が出るものでもありません。  しかしながら今は目の前の全ての流れ藻やゴミに沢山群がっていました。 しかもそのほとんどが1cm程度の極小サイズです。 こんなサイズのマツダイは見たことがありません。  左下の画像で黒く見えるのは殆どが マツダイ です。 また網で掬うとどうなるか、その結果をリンクしてありますので、ご覧ください。 
 流れ藻をよく見ていると、マツダイ以外にも色々な魚が着いているのが分かります。 それらをど次々に採集してみました。 真ん中の画像は  アミモンガラ です。 これも数がある程度沢山見えていました。 大きさは大中小様々で、これも探そうと思えば容易に見つけることができました。 小さな個体で色が 薄いものが見えましたので別種かと思って採集しましたが、どうも個体差の様で同一種であると思います。 その画像はリンクしてあります。 
 右端の画像には3種類の魚がいます。 いずれも流れ藻に着いていた魚です。 画像の左下にいる細長ゴツゴツした感じの魚は  シイラ  です。  成魚のイメージには程遠い姿をしています。 動きもスローモーです。 中程にいる迷彩模様の魚は イスズミ です。 これも沢山流れ藻に着いて いました。 その上下にいる金緑色の2匹の魚は全くの 不明種 です。 流線形であることや尾鰭が深い切れ込みの入ったV字型である事から、何か機敏に 海中を泳ぎ廻る魚ではないかと思いますが詳細は分かりません。
sappa sappa sappa

 下の左側の画像は カンパチ です。 流れ藻の周りを素早く泳ぎまわっていましたが、流れ藻から離れることはなく、藻と一緒に簡単に採集でき ました。 カンパチが泳いでいるのを上から見ると、白または金色に薄っすらと横縞が入っているように見えて大変綺麗です。 横から見ると特徴的な目を通る黒い線がハッキリと見えてい ます。
 真ん中の画像は、これも初採集の  ソウシハギ です。 名前しか知らなかった魚です。 この魚の擬態は見事です。 画像の体色は擬態をし ていない時のものです。 海中にいて擬態をしている時は、この魚は頭を下にして縦に漂ってます。 体色は黒に変化しており、それはまるで千切れたアマモの葉の一部が黒く痛んで漂って いる様子にそっくりです。 今回は何気なく、枯葉を掬ったら魚であったというのが、正しいかもしれません。 大変ユニークな姿・顔つきをしています。 一匹採集したら何となくアマモの 枯葉と見分けがつくようになり、その後の採集は全く難しくありませんでした。 これもある程度数が出ていました。
 右端の画像は トビウオ です。 今回の流れ藻周辺では二匹のトビウオを見つけられました。 一つはこの青色が奇麗な2cmほどのもの。  もう一匹は1cm程度の、上から見ると明るい茶色一匹でした。 このトビウオは小さいながら、上から見ていてハッキリと水上を飛んでいるのが確認できました。 残念ながら余りにも 小さいため、採集はしませんでした。 また2匹とも何という名前のトビウオなのか、その確認はできませんでした。 ネットも含めて資料が少なすぎました。 しかしこのトビウオの体の 水色は奇麗です。
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 最後に紹介するのは下の左と真中の画像の魚です。 流れ藻に着いていたもので、幼魚というより幼生といった感じで体長は1cm程度です。 特徴としては口がやや突き出していて 、体の真ん中に白い三角の模様が入っています。 左側の画像は採集当日のもので、白色が出ていません。 真ん中の画像は採集翌日のもので、大分りラックしたのか白色が出てきています。  肉眼で見ると白黒がもっとハッキリしていて可愛い色合いです。 で、魚の名前ですが、 ハタタテダイ  だと思います。 真ん中の画像で、 背鰭の2番目の棘が白く長く伸び気味になっています。 恐らく間違いないでしょう。 ハタタテダイの幼生が流れ藻に着く事は初めて知りました。 あまりに小さいし、あまりに知識がない ためこのまま成長させるのは至難の業と思います。
 さて最後の画像は、流れ藻の入り江を離れて何時もの正面に着く直前の小さな畳一畳の浅い潮溜りの脇を通り過ぎようとしたときに目に入ったキラキラの魚です。 お馴染みの  (イチモンスズメダイ or ミヤコキセンスズメダイ) です。 見分けることが難しい2種ですが、今回は  イチモンスズメダイ とします。 そうする理由は、@目の上から背鰭下まで 続くブルーラインが、丸い目に接するところで細くなっている  Aその長いラインの下側の延長より、青い目の膨らみが下に出ている ことです。 アップの画像をリンクしていますので 参考にしてください。 前回採集は2017年ですから6年ぶりの採集になりました。 奇麗な模様は長持ちしないとのことなので、それ迄を楽しもうと思ってます。
sappa sappa sappa

 今日の採集は潮溜りにおいてはイチモンスズメダイ以外は余り目ぼしい魚はいませんでした。 しかしながら流れ採集では多くの初採集の魚を採集することができました。  今までも悪戯位に流れ藻を見ることはありましたが、これほど多くの種類の魚を集めることができることを初めて知りました。 今回を機に、流れ藻採集に嵌りそうです。


2023年 7回目 速報 (20230830)

 本日8月30日の採集の速報です。 速報する理由は、台風一過で魚が集まること実感できたこと。 それに伴い自分的にはレアな魚を採集できたためです。
 西側のホテル(?)前の磯に集まった魚は マツダイ です。 何時もの入り江の波打ち際だけで、数十の群れが集められていて、それぞれ群に2,30匹のマツダイがいました。  数百匹のマツダイになるでしょう。 
 レアな魚は マツダイの群れの中で発見した トビウオ2種、カンパチ、 イスズミ、 シイラ、 アミモンガラ、 ゴマモンガラ(?)、 ソウシハギ です。  また、マツダイとは無関係に ミヤコキセン も採集できました。 これもレアでしょう。

 明日、明後日も同じ状況かは分かりませんが、興味あればマツダイの群れの中でレアな魚を探してみてください。 本編は後日アップしますが、 取り合えず速報と画像を1枚だけ上げます。 ↓ 基本一網でマツダイ数十匹!!  
sappa


2023年 6回目 (20230817)

 台風が過ぎるのを待って17日に海に行ってきました。 波打ち際にはゴミが打ち寄せられており、潮溜りは場所によっては殆ど魚の姿が見えないところも ありました。 また、魚が入っている潮溜りにも何時ものメンバー以外には目ぼしい魚は見えませんでした。 そんな中で目立った魚は、 ナミチョウ、、フウライ、トゲチョウ、マツダイ、シマハギくらいでしょうか。 シマハギはやはり今年の当り魚のようです。 右端の画像が当日の生け簀の 中身ですが、殆どがすでに水槽に居る魚なので、代える前にリリースしてきました。
 また月末の採集に期待しましょう。
sappa sappa sappa



2023年 5回目 (20230802)

 8月2日に5回目の採集に行きました。 当日は濁っている場所もありましたが、概ね採集には問題ありませんでした。 最初の入り江の波打ち際を歩いていると、 イシダイが複数で遊んでました。 前回の時にも何匹かイシダイを見かけましたが、今年は多く見受けられます。  その隣にナンヨウツバメウオが居ました、 昨年は沢山発生しましたが、今年は初めてです。 この魚が水中でヒラヒラしているのはとても優雅で良いものです。 
 見ただけでは名前の分からなかった小さな魚を掬って確認したところ、小さなギンユゴイでした。 このサイズ(15mm)だと体色が薄い茶色なことを 初めて知りました。  ナミチョウは多数の潮溜りに出ています。 フウライもそれに負けないくらい沢山見られます。   トゲチョウは居ますが、まだまだ少ないです。 チョウハンは発見できませんでした。   シマハギは今年多いです。
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 下の真ん中の写真はテンクロスジギンポです。 少し雰囲気の違うギンポが居たので採集しましたが、調べた名前はテンクロでした。 このギンポは 他魚の鱗を食べてしまうため、水槽に入れずに個別管理し、早めにリリースします。右側は全く不明です。 二匹採集して一匹は☆になりました。 見た感じサバの超小型 (20mm)のような模様をしています。 全く不明です。
このところ、名前の不明な魚が気になるようになりました。 また名前の勘違いもしていると思います。 採集して調べてみよ うかとも思いますが、なかなか難しいです。
  sappa sappa sappa

前回、私的不明種として紹介したクロハギはetoさんからニセカンランハギと教えてもらいましたので、 名前をそのように訂正いたします。


2023年 4回目 & 不明種 (20230719)

 7月の2度目の採集は所謂家事都合という事で、18日ではなく19日になりました。 前回の採集では少しですがチョウ類も出始めましたので、今回も期待が大きくなります。  結果、今日の採集では、私的にレア物(=その場での不明種)の採集がありましたので、それについても種類名判定などの確認も含めて後半に記載し、前半はいつも通りの採集全体の 話をしていきたいと思います。 まずは何時もの採集状況報告です。

 当日は干潮が11時半ごろでしたが、少し早めに磯に着いたため何時ものよりも潮が引ききっておらず、行ったり来たりしながら潮溜りを覗く事ができました。  多く目に着いたの尾は相変わらずニザダイやメジナですが、そんな中でカゴカキダイやオヤビッチャ、シマスズメダイ、イソスズメダイなども数を増やして いる様に感じました。 ただし、それは潮溜りによる差が著しく、殆ど魚の姿が見えない潮溜りもありました。
 チョウ類ではナミチョウは数が大きく増えています。 実績のある潮溜りでは殆ど全てで姿を見ることができました。 大きさも潮溜りにより差がありましたが、全体としては小さ目の 固体が多かったように思います。 フウライについては4つの潮溜りで4固体が見られました。 まだまだ小さな固体です。 親指の爪程度の大きさでしょうか。  チョウハンやトゲについて は残念ながら私には発見できませんでした。 次回に期待しましょう。

 下の画像は中間地点での採集ボックスの中です。 フウライ、ナミチョウ、石鯛等。 右の画面には流れ藻についていたカワハギの子供とイシダイが同じ藻についていた踊るウミウシを 並んで眺めてます。 流れ藻に着いていたカワハギの子は色どりが豊かで、暗緑色、黄色、オレンジ、金色のものが見られました。 踊るウミウシは種類は分かりません。 これだけ踊る 固体は初めて目にしました。 動画も撮ってあるのですが、このHPへの載せ方を知りませんし、載せられるのかもわかりません。 最近そういうことを考えるのも面倒になって来てます。  完全な老化現象・・・。 ウミウシは飼育できませんので、最後にリリースしてきました。
sappa sappa
 次は私的レアものの件です。
 最初はK湾に近い側に回った時に採集した魚です。 採集場所は踝位の深さの潮溜りが斑模様にある所で、以前の採集魚が良く見られた年には、こんなに浅いのにチョウチョウウオ類が 見られた場所です。 今回はそのまま跨いでサッサと先に進もうと思いましたが、目の端に黒っぽいものがさっと藻の中に隠れるのが見えました。 何者かわからなくて気になり、暫く見ていました が、出てくる気配がないので手網を藻の下に差し入れてガサガサをしてみました。 その時に網に入ったのがこれです。 sappa sappa

 最初はニザダイかと思いまいしたが、全体に丸っこいし、尾鰭の根元の三本のトゲの様なものが見えません。 他に魚の名前が浮かばなかったので、 一旦持ち帰り種類を調べることにしました。 画像は同じ魚ですが、色合いが違って見えます。 右の方は黄味が強く、また色が薄く感じます。 全長10cm位でしょうか。
 家に戻ってから色々調べたところ、どうもこの魚はクロハギではないかと思われます。 詳しくは大きくならなければ確定居ないと思います。  連れ帰った時には何故か弱っていて、泳ぐのも上手くできないように思われましたが、今日になって元気を回復し、人工餌もよく食べるようになりました。  色合いも落ち着いてきたためか、2枚の画像の中間の様な色合い、薄い黒茶色になって落ち着いて居ます。

 今日の採集で名前が分からなった魚がもう一種類います。 それが下の3枚の画像の魚です。 名前分かりますか? 採集したのは昨年ナンヨウツバメウオを 多数発見した、小さな入り江の波打ち際です。 見つけた瞬間にはヤイトヤッコの幼魚かヒレナガヤッコの幼魚かと大胆に思い ましたが、いくら何でも生育区域が違い過ぎるだろう!。 それに、採集自体は簡単にできたことにより、魚はかなり弱っているように見受けられました。 案の定、採集を終える時刻には 残念ながら死んでいました。 そのため写真を撮っただけで本体は海へ戻しました。 さて、この魚の名前は何というのでしょうか?
 この魚の特徴としては、体全体は銀色。 V型の尾鰭は黒で、上側の方が長く、細く優雅に伸びています。 頭部は少し凹んでおり、下顎が上顎より突き出ていて、腹部は熱帯魚の ハチェットの様に三角形に突き出ています。 全長は約10cmでしょうか。
sappa sappa sappa
 帰ってから調べた事。 尾鰭が特徴的なので、勝手に 「ヒレナガ」 をキーに魚事典やネットを検索。 が、それらしい魚は見つからず。 体が銀色なので、勝手に ギンガメアジとかコバンアジ等のアジ系と仮定して検索。 らしい魚は見つからず。 
 最後の手段。 山渓「日本の海水魚」(1998.8.20 第一刷)を、パラパラと適当に捲り、似た魚が偶然に出てくのを期待する・・・。 何度目かのパラパラでらしきもの発見。  P328の第4番目の画像がそれ。 記載されている画像はボロボロの固体のものでしたが、名前をキーにネット検索をしてみると、綺麗な画像が何枚か上がっていて、これに間違いない だろうと判断しました。

 判断した名前は ヒメシマガツオ (ヒメシマガツオ科)の幼魚です。 当種は駿河湾まで生息地とあり、幼魚が当所に間違って来たとしても納得できる かなと思います。 なお、更にネット上を調べていくうちに オナガシマガツオという種類もいることを見つけました。  ネット上での画像等が少ないのと両種の画像が混同されて上がっている事から、どちらか一方には固定できなくなりました。 個人的にはオナガシマガツオ に傾いていますが、勿論、断定できないため、ここではこの魚は両名併記で ヒメシマガツオ/オナガシマガツオ とししたいと思います。  いずれ、元気な個体であったとしても、飼育は困難な魚と思います。 何かご意見はありますか? 


2023年 3回目ボチボチですか (20230703)

 7月最初の大潮は天気予報を勘案して、3日にしました。 当日は風もなく、日差しも弱くて良い感じで採集ができました。 干潮時の潮位は非常に低く、多くの普段は見ることの 出来ない岩礁や海藻の繁茂が見られました。 潮溜りの中では多数のニザダイの発生が見られました。 ただ、よく見るとニザダイに小さなオレンジ色の模様 が付いているのが見え、もしかすると別種かと思えたので掬ってみましたが、どうやら寄生虫が付いているようでした。 この模様の付いたニザダイは複数の潮溜りで複数見られたので、 何か集団の病気なのかもしれません。 その他ではやはりメジナが多数。 オヤビッチャとシマスズメ、ダイキヌバリが少々。 なぜか大きく 育ったカゴカキダイとその小サイズがチラホラ見られました。 チョウチョウウオ類ではナミチョウが三つの潮溜りで3個体。  フウライチョウチョウウオが1個体見られました。 潮溜りは着実に魚が増えているように感じました。  次回以降が楽しみです。 画像は左から、潮の引いた入江。 寄生虫が付いたニザダイ。 フウライチョウチョウウオです。
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2023年2回目 少し出現 (20230620)

 二回目の海行です。 何時ものコースの最初の潮溜りに(ナミ)チョウチョウウオが居ました。 毎年最初に見られるチョウチョウウオです。 意外と 飼育は難しい種類です。 前回に多く見られたニザダイは潮溜りにはも入っていましたが、外海に面するような入り江の水深の浅いところにウジャウジャと見られ ました。やはり、今年はニザダイの大量発生年になると思います。 前回、写真の撮影に失敗したニジベラを再び採集して、写真の撮り直しをしました。 とても 綺麗ですね。 その他には目立った魚は見つかりませんでした。 まだ、本格シーズンには早いようです。
 画像は左から ナミチョウニジベラetoさん親子遠景 です。 そう言えば、etoさんが苦心して 採集していたボウズハゼ稚魚はどうなったでしょうかね。
 本格採集は次回以降を楽しみにしましょう。
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2023年1回目ニザダイの予感 (20230605)

 2022年の採集が終了してから早くも半年が過ぎて2023年の採集開始時期になりました。 という事で、6月5日に行ってきました。 まだまだ南の魚が来ていないのは明白なのですが、 汐の臭いを嗅ぐだけで元も良いと行ってきました。 この日は11時過ぎに-9cmになります。 画像の様に潮が引き過ぎ、海藻が沢山露出していました。 見られた魚の種類は少なく、 その中で目立ったのはニザダイです。 小さな入り江に群れを成し、潮溜りにもたくさん入っていました。 その他には大量のメジナ、この時期にお馴染みのナベカ、キヌバリ、各種ベラが 見られ、シマスズメダイも一匹見られました。 いずれにしてもニザダイの数が半端なく、完全スケルトンのニザダイも一匹見られました。 今年は数年前に見られたニザダイの大量発生年に なるかも知れません。
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